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LUDWIG VAN BEETHOVEN
ベートーヴェン

CD感想

ピアノ協奏曲第3番ハ短調

グールド/カラヤン/BPO(Live) お薦め度:S

グールド/カラヤン/BPO(Live)

 グールド

ピアノ:グレン・グールド
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
管弦楽:ベルリンフィルハーモニー管弦楽団
レコーディング:1957年5月(liveモノラル)
場所:ベルリン、ホッホシューレ・ザール

 グールドと言えばバッハという人が多いであろう。だが、グールドのベートーヴェンも素晴らしい。グールド自身ベートーヴェンが大好きであったと思う。ベートーヴェンの曲をかなり多数レコーディングしているから。交響曲第6番「田園」のピアノ版もレコーディングしているほど。私はグールド10年ほど前、グールドの伝記映画を見た。こじんまりした映画館で、音響とかは全然ダメなところであったが、時々バックで鳴るグールドの「田園」に聴き惚れていた。グールドのベートーヴェンは、優しく訴えかけてくる。落ち着いてくれと。

グールド

 ピアノ協奏曲第3番は、5曲中一番楽想が暗い。グールドが弾くと、暗いというより深く沈潜して黙考しているようだ。第2楽章など格別である。これほど、感動できる第2楽章の演奏はない。続く第3楽章では、急がず素朴に表現する。あまりにも素朴で純粋な美しさに心が奪われる。切ないような喜ばしいような複雑な思いが錯綜する。若きベートーヴェンの純朴な面が表れていると思う。速度を上げるがタッチの柔らかいカデンツァも素晴らしい。グールドの演奏は、聴く度に感銘を受ける。モノラルだが、そんなことは関係ない。素晴らしい。
お薦め度:S
(April.26.2020)
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