ADAGIO MISTERIOSO

Leonard Bernstein

著作権について

Sibelius/シベリウス

CD感想

交響曲第5番変ホ長調

セーゲルスタム/ヘルシンキフィル

セーゲルスタム&ヘルシンキフィル
 
指揮:レイフ・セーゲルスタム
管弦楽:ヘルシンキフィルハーモニー管弦楽団

 今年からヴァイオリンを始めたのだが、なかなか弓をまっすぐに弾くことができない。人の腕は旋回運動をする。でも、ヴァイオリンの弓は直線運動をしなければならない。だから、弓を動かすとき、初心者はどうしても弓が直線運動ではなく、旋回してしまう。旋回すると、音がかすれたり、ギギっとした音になり弓を動かせなくなってしまう。ヴァイオリンの名手イツァーク・パールマンが”ヴァイオリンは結構難しい楽器である”と語っている。パールマンですら、そう言うのだからド素人の私などなかなか上手く弾けなくて当然なのだ。とは言え、ヴァイオリンは弾いていて、なかなか楽しい。他の楽器もそうなのだろうが、上手く弾けたときは、すこぶる嬉しいのだ。因みにシベリウスはヴァイオリンが得意楽器でした。

 シベリウスの交響曲第5番である。第1楽章冒頭から、なんとも雄大な曲ではないか。シベリウスの交響曲の中で一番好きな曲に挙げる人もいるであろう。この曲、隙がない。こう書くと、なんだ?隙って。と思われるであろう。隙とは、遊びというか余裕代というか、聴く人が気を抜ける箇所がないということを言いたい。全3楽章で、演奏時間は30分ほど。初めて聴いたとき、とても30分の曲とは思えなかった。内容が濃いのだ。雄大でもあり、美しくもあり、北欧の大自然を表現して余りある。シベリウスが北欧の自然を題材に作曲したのかどうかは知らないが、そんな印象を受ける曲である。

 ヘルシンキフィルは言わずと知れたシベリウスの母国フィンランドのオーケストラ。シベリウスの曲を大得意にしている。そのオケを振ったのは、これまたフィンランドの指揮者レイフ・セーゲルスタム。私は全集を買ったのだが、どの曲を聴いても、んん!?と思うようなところは皆無。違和感全く無し。弦も管も音色が非常に美しくシベリウスの曲にピッタリ。この5番も弦と管の音色が見事に溶け合っていて、緩徐楽章の第2楽章はウットリする。続く第3楽章は、緻密で繊細且つ雄大。何度聴いても感動する。ヘルシンキの人が羨ましい限り。

 そういえば、昨日、ラグビーのワールドカップ日本大会が開会した。開幕戦は日本VSロシア。どうしてもラグビーは、体格的にも日本人が不利という印象が強かったのだが、前回大会から日本代表の成長が著しく、非常にタフな選手ばかりになってきた。ロシアに対し30-10という点差で勝利。トライも4つ決めて、勝利ポイントに加えてボーナスポイントも1点加算された。強いですよ。日本代表。以前の代表チームとは随分違う。やはり、悔しい思いをして強くなってきたんでしょう。それから、ジョセフヘッドコーチの存在も大きいと思います。前回のヘッドコーチも凄い人でした。現在は、ラグビーの母国イングランドの代表ヘッドコーチをしています。日本代表の次の対戦相手は世界ランク1位のアイルランド。超強敵ですが、もてる力を出し切ってほしいと思います。
お薦め度:A+
(September/21/2019)

当サイト運営者への連絡・意見・要望
Copyright (C) ADAGIO MISTERIOSO. All Rights Reserved.
inserted by FC2 system