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連撃滅破(Megadeth)

 メガデスの凄さに気付いたのは数年前のこと。メガデスの名前は当然知っていた。20代の時、CD屋で試聴したとき、何故かデイヴの声がどうしても好きになれず、それ以降メガデスを聴く機会を失ってしまった。随分酷いことをされたと思う。また、その当時、私がしっていたメガデス関連の話で、メガデスのデイヴがレッド・ツェッペリンのドラマーだったジョン・ボーナムの息子がやっていたバンドに関して、ドラマーのジェイソン・ボーナムが随分バンドメンバーを苦しめていたようで、それについて批判をしたことがあった。そのことについて、レッド・ツェッペリンのボーカルだったロバート・プラントがデイヴとメガデスを徹底的に攻撃した。ジェイソン・ボーナムはジョン・ボーナムの息子であるし、ロバート・プラントなどの大物と繋がっていたため、誰も批判できなかったのだろう。だが、デイヴは、そうことは無視するタイプなのであろう。正しいことをやるタイプである。だから、我慢ならず批判したのであろう。その結果、ロバート・プラントに滅茶苦茶攻撃された。日本に来ても、伊藤〇〇が大きく関わっている例の雑誌を手に取り、表紙に載っていたメガデスの写真を指さし、おもむろに攻撃した。それは伊藤〇〇本人が語った。たぶん、メガデスを雑誌に載せるなとか言ったのであろう。とんでもないヤツである。正しいことを言った者に対してとる行動ではない。イギリス人というヤツはこんなヤツが多い。大体戦争でも自分が悪化させといて、手に負えなくなると、他の国を引きずり込んで戦わせる。一方、自分達はその逆はまずやらない。大体引きずり込まれるのはアメリカであるが。産業革命を起こしたなどと言うが、その割には大戦終わってから随分経過したが、なぜこんなにずっと停滞しているのか?欧州の主導権を何故いつも握れないのか?裏でコソコソ動いているようだが、どんどんドイツやフランスとの格差が広がっている。結局、欧州連合から脱退したのは、他の国から嫌われたからなのでは?などと推測してしまう。話が全く関係のない内容になってしまった。要は変なイギリス野郎にデイヴは長く苦しめられたということを書いた。

メガデス

 メガデスの音楽性に関して書きたい。メガデスはスラッシュメタルの所謂ビッグ4の一角を形成しているバンドなのだが、スラッシュメタルの音をあまり感じさせない。スラッシュメタルというと、創始者のメタリカの音を想像する。かなり重く攻撃的で重苦しい雰囲気に包まれている。スレイヤーも同じような楽想である。だが、メガデスを聴いていると重い音なのだが、重苦しさがあまり伝わってこない。明らかに他の3バンドと同じく共通の敵を糾弾しとる。だが、聴く者が辛くなるような音ではない。強烈な音だが、辛くはならない。デイヴの声だって、まず聴くことができない稀有な声質である。私の感覚では、心地よい重厚な音楽に聴こえる。オーケストラの各楽器が一斉に音出すときのような心地よさを感じる。実はオーケストラは爆音を出したときの音量は、ジェット機のエンジン並みの音量になる。でも、オーケストラの音をうるさいと思うファンはいないであろう。メガデスも同じである。音作りにセンスを感じる。非常に調和がとれているのだ。クラシックの作曲家で言うと、ヴィヴァルディやパガニーニに相当する。パガニーニと言うと、超絶技巧のヴァイオリニストだった。コンサートを開けば、当然満員になるのだが、曲も自作の曲を演奏する。ヴァイオリン協奏曲も多く残しているのだが、コンサート前にその楽譜を団員に渡しヴァイオリンを弾きながらオーケストラの指揮もする。いわゆる弾き振りをやるのだ。で、コンサートが終わると全ての楽譜を回収する。楽譜を出版しなかった。だから、何処に言っても、オーケストラは初めて演奏する曲になる。それでも演奏の質は落とさない。ヴィヴァルディもそうだったのだが、パガニーニもいわゆるプロデュースも上手かった。取引も上手かったのであろう。そのため、両者とも金銭的に苦しんだことはない。それどころか、ヴィヴァルディは孤児の女の子を大勢引き取り宿舎を建て教育し、音楽まで教え立派な演奏家に育てたりした。その女の子達の将来も安全に誘導したのである。凄すぎるのだ。音楽家と言うより政治家である。パガニーニも大金を持っていて、実力のある音楽家を支援したりした。有名なのは、ベルリオーズが幻想交響曲を披露したとき、一発でその凄さを理解した。そして、ベルリオーズにヴィオラの協奏曲の作曲を依頼するのである。ヴァイオリン協奏曲は自身が多く書いていたので、ヴィオラ協奏曲が欲しかったのであろう。で、ベルリオーズが完成させたのは、「イタリアのハロルド」という交響曲であった。第2楽章でヴィオラの独奏が聴ける。だが、パガニーニはその楽譜を見たとき、がっかりしている。自分の協奏曲のような強烈な曲を想像していたのであろう。ベルリオーズなら書けると。パガニーニはそれ以降ベルリオーズに興味はなくなったが、あるときその「イタリアのハロルド」を聴くことになった。聴き終えた後、あまりの凄さに感嘆し、ベルリオーズに約束のお金を渡したという。クラシックの作曲家は、結構金銭的に困ることが多い。そりゃそうである。住んでるとこが住んでるとこでもあるが、作曲には相当な時間が必要になる。だから、1曲完成した後、かなりの報酬を貰わないと経済的にキツイのは分かる。実はデイヴも同じことが言える。メガデスはバンドである。だが、メンバーがかなり入れ替わっている。ほとんどの曲をデイヴが作曲しとるし、演奏もやる。プロデュースもやる。バンドの運営もやる。取引も一人であろう。前述の2人と同じである。凄い音楽家である。しかも、ヘヴィメタルでもってスラッシュメタルという当時、聴く者が極めて少なかったジャンルの音楽で勝負してきたのだ。要するに音楽性も生き方も同じスタイルと言える。まるで同一人物のようである。

デイヴ&ジェイムズ

 前段落で音楽性について書いたが、もっと詳しく書きたいと思う。メガデスの曲は、強烈なメッセージを持っているのだが、旋律は馴染みやすい曲が多い。こう書くと、聴いてもまるで分からないと言う人もいるであろう。確かにメガデスの曲は、一発で理解できる曲はまずないであろう。だが、繰り返し聴いていると、確実にデイヴがやっていることが分かるようになる。そのとき、なんとイイ曲なのだ!と感嘆すると私は書いている。前述に私は心地よく聴こえる音だと書いた。その意味をきっと理解してもらえると思う。音楽というやつは、理解できないうちは、苦痛になるものである。そりゃそうである。意味の分からない音を延々と聴かされるのだから。しかも理解するためには集中しなくてはならない。難易度の高い音楽ほど苦痛を感じる。ヘヴィメタルでもスラッシュメタルは、この部類に入る。で、メガデスの曲は理解したら、感動すること請け合いである。まず、ギター、ベース、ドラムの音それぞれが上手く融合しているのだ。この3つの楽器が同時に音を出すと、よく聴くヘヴィメタルの音になる。大体皆想像がつくであろう。だが、メガデスの音は、想像した音ではない。ドラムとベースの低音が、完璧に融合しとる。一つの楽器の音のようになっとる。そこに重いギターの音が被さる。するとまた、絶妙な音の融合になる。かと言って、ギシギシ軋むような音ではなく、表現がまずいかもしれないが、柔らかく包み込まれるような音になっているのである。なかなか上手く伝えられないが、パガニーニのヴァイオリン協奏曲第1番のオーケストラのトッティを聴いてもらえれば分かると思う。一斉に各楽器が音を出したとき、前述のような音になる。しかも豪華絢爛な音である。メガデスの音も非常に似ている。曲が伝えたいメッセージが、強烈な糾弾であるがために、豪華絢爛というわけにはならない。当然、攻撃的な楽想に仕上げるに決まっているのだから。だが、そんな中にも、ところどころ絢爛豪華は音が聴ける。そういう箇所があるからという訳ではないが、メガデスの曲は理解したら、心地よく聴くことができる。即ち、自分の気持ちを前向きにしてくれるであろう。そういう勢いのある曲が多いから。もう一度書くが、仲間がいるとは言え、一人でここまでのことができる人はまずいない。凄い人物である。変なイギリス野郎に絡まれても強く負けることはなかったし、今では奴等はビビっているようである。奴等を俺は許すことはない。  


CD感想


KILLING IS MY BUSINESS ...AND BUSINESS IS GOOD!
(キリング・イズ・マイ・ビジネス)
PEACE SELLS ...BUT WHO'S BUYING?(ピース・セルズ ...バット・フーズ・バイン?)
SO FAR, SO GOOD... SO WHAT!(ソー・ファー, ソー・グッド... ソー・ワット!)
RUST IN PEACE(ラスト・イン・ピース)
COUNTDOWN TO EXTINCTION(カウントダウン・トゥ・エクスティンクション)
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